Scene Player ―― “打ち上げ花火”伊達 康介
Scene Card ―― カブト(正位置)
永倉P:例のFS判定シートはここで使えるんだよな。どっちで行く?
瀬戸ハヤテ:監督の撮りたいほうで!
伊達監督:戦闘職がそう言ってくれるなら、FS判定行こうぜ!
永倉P:やったー!
RL:ではそちらで行きましょう。FS判定「人混みのチェイスシーン」!
RL:レッガーとカブトワリのトループが、人混みの中、何とか顔を晒さない位置からあなたたちを殺してしまおうと銃を構えています、が。
伊達監督:そこでオレ達が突然進行方向を変える。
RL:このシートは、敵側が目立ちたくないらしいという弱点を見抜いた時に手に入れたものなので。
伊達監督:あえて大きい通りの人混みに突っ込んでいくわけだ。
RL:というわけで、戦闘がFS判定に変更されます。
伊達監督:「やったぜ、人混みのチェイスシーンだ! しっかり追って来てくれよ!」
永倉P:「バカ、逃げてんだ俺達は!」
伊達監督:「だってタカちゃん、リーアム・ニーソン主演の“ラン・オールナイト”でもさ、“WASABI”でもさ、こういうシチュエーションあるじゃんか!」
永倉P:「まあな! ……絵面は良さそうだ」
RL:後方でそんな二人の会話。前方ではエルシーが必死でハヤテについていきながら。
エルシー:「ハリーさん、こ、こっちには何があるんですか!」
瀬戸(ハリー):『“人混み”さ』
エルシー:「えっ……?」
★フォーカス判定「人混みのチェイスシーン」
内容:ウェストワードたちの弱みを突いて、彼らが思うように攻撃できない場所に誘い込み、逃げ切る手段を採れるFS判定。
完了値は17、敗北条件は4カットの経過。支援判定の指定技能は〈交渉〉〈信用〉〈社会:ストリート〉。
RL:演出でボーナスがつくルールはさっきと同じく使用できます。神業の扱いも同じく。それと、このFS判定の中でPC3のハヤテが2回以上「進行判定」を成功させた場合、FS判定の終了時に「MP」を1ポイント獲得できます。
初期:ウェストワードたちが人目につきたがらないことが分かった今、あの銃の乱射を封じるのは難しくない。あえて人通りの多いルートを選べば良い。
指定技能は〈社会:N◎VA、ストリート〉、目標値10。
伊達監督:ではセットアップで〈運気変換〉を一回使っておきます。さっきから手札が死にそう。
永倉P:監督ー!
RL:ぜひ!w
瀬戸ハヤテ:CS9、進行判定。〈社会:N◎VA〉〈運動〉で、エルシーの手を引いて。
瀬戸(ハリー):『木を隠すなら森。人を隠すなら人混みだ』ハートの10を切って達成値上限擦りきりで22。
RL:うわっ! では、勝手知ったるN◎VAのストリート。この時間でもまだ賑わっている繁華街にハヤテたちは飛びこみました。
永倉P:(レッガー)「あ、クソッ!」
瀬戸ハヤテ:差分が10以上出ているので、進行度は演出修正入れて3。
RL:OK! 進行度2を過ぎたのでイベント発生です。
進行値2:状況が分かっていようはずもない群衆は、君たちをスムーズに通してはくれない。どう上手くすり抜けたものか。
進行判定の「技能」を〈回避〉〈交渉〉に変更する。
伊達監督:ではCS8で進行判定。「うわ、これがゲリラ撮影って奴だよな。久しぶりだ、テンション上がってきたよタカちゃん!」
永倉P:「ああ、よかったよ本当によ」
伊達監督:「しかもハリーの瀬戸ちゃんの動きの滑らかなこと! それじゃオレらがやるべきは…… 交通整理か?」
永倉P:あってるあってる!
伊達監督:「すみませーん! 映画の撮影です! あけてくださーい!(平身低頭)」と、〈回避〉する方向を教える感じで。ハートの8で達成値12。2進みます。
RL:では進行値は5まで来ました。イベントはまだなので指定技能はそのままです。
永倉P:いい調整だ。「映画の撮影でーす。どいてくださーい」
RL:「撮影?」「どこどこ?」と群衆がきょろきょろし始めます。
永倉P:〈交渉〉ダイヤの7で19。演出入れて進行値+2。
RL:進行度7まで来ました、ぎりぎりで人混みを駆け抜けながら、エルシーが店先の果物をひっくり返してしまって「すみません、すみません!」と謝ったりしながら。
伊達監督:「やったぜ、ばっちりだエルシーちゃん!」
永倉P:「はい撮影中でーす。すみませーん(棒)」
RL:進行度6を過ぎたのでイベント発生します。
進行値6:手下のレッガーたちがどうにか人混みに紛れ込み、君たちを捕らえようと掴みかかってくる。
進行判定の「技能」を〈白兵〉〈運動〉に、目標値を11に変更する。
伊達監督:2カット目だね。
瀬戸ハヤテ:CS9、進行判定。〈運動〉スペードの10使って達成値21。
RL:すごいな!? 掴みかかって来るレッガーたちを、エルシーを庇いながら華麗に躱していく。
瀬戸ハヤテ:レッガーを支点にしてくるりと回ったり、つんのめった背中の上を転がったりしながら。
永倉P:「すげえなあいつ!?」
伊達監督:「ああ、一瞬も目が離せないぜ……! どこをカットしていいか分からないくらいすげえ素材だ!」
永倉P:「ディレクターズカット版作るか」
瀬戸ハヤテ:月をバックに帽子がふわっと浮かんだのを、躱した後でキャッチしたりとか。〈人化〉のフェイト偽装の幻影で。
RL:映えるねえ。進行値は+3で10になりました。イベント発生。エルシーを連れて君が華麗に駆け抜けて、一瞬人混みに空いた細い隙間の向こうに、立っていたのは――
進行値10:嫌な予感。振り向くと、人混みの隙間にほんの一瞬、ウェストワードの姿が見えた。足を止め、こちらに銃口を向けている!
エルシーを対象に、ウェストワードの《とどめの一撃》が使用される。
進行判定の「技能」を「対抗する神業」に、目標値を13に変更する。
RL:対象はエルシー。さて決まったとにやりと笑って、引き金に指を掛けたその瞬間……
伊達監督:「カーーーーット!!!」《チャイ》を使用します。「何やってんの、そういうのは後! クライマックス! 今撮りたいのは逃げるシーンなの!」
ウェストワード:「なんっ……!?」肩が跳ねてしまって撃ち損ないます。振り返る。
永倉P:「バカ!!」監督を人混みに引っ張り戻します。
ウェストワード:「誰だ今の!!?」
RL:これで23を出した扱いになります。ので3進みます。進行度13、イベント発生です。
永倉P:ぴったり行ったな!
進行値13:人混みで響き渡った銃声に、一瞬の間を置いて群衆がパニックに陥る。ウェストワードたちと君たちは一旦彼らに分断される。逃げ切るなら今のうちだ。
進行判定の「技能」を〈運動〉〈運転〉に、目標値を9に変更する。
RL:さっきのは神業だから、監督はまだAR消費してないよ。
伊達監督:わかった。ハートの2で支援失敗。カードが死んでる。
ウェストワード:「おい、さっき喚きやがったの誰だァ!」
永倉P:こっちがヴィークル持ってるから〈操縦〉で進行判定しよう。自動操縦でバンを呼んで、まず自分が乗りこんで。助手のタカさんとして『今です! 乗ってください!』と叫ぶ。
伊達監督:またギリギリまで撮影してる。「今の表情イイね!」
永倉P:「乗れっつってんだ!!!」w 〈操縦:地上車両〉〈交渉〉。「撮影です、どいてください!」って繰り返しながら。ダイヤのジャックで22。
RL:進行値+3だね。現在値16。
伊達監督:あと一発!
RL:第3カット。
瀬戸ハヤテ:進行判定。〈運動〉〈電脳〉。周囲のスピーカーをハッキングして。
瀬戸(ハリー):『随分と“目立って”るんじゃあないか? あちこちからカメラが向いてるぜ』
ウェストワード:「……!(舌打ちして銃を隠す)」
瀬戸ハヤテ:スペードのAで21。
RL:進行値+3。17を超えて、クリアです!
ウェストワード:「あーあー」
ジョシュ:「どうする。もう夜明けまで時間が無いぞ」
ウェストワード:「あいつら(トループ)使ってちゃ話にならん。やっぱり俺達が―― 直に片付けるしかねえかあ」
RL:言葉とは裏腹に、ウェストワードの口元はにやぁ、と楽しそうに歪んでいます。
車が逃げて行き、銃を仕舞ったウェストワードは立ち止まる。