◆ 第3サイクル・シーン7 ◆  「境はるかになりやする」


 Scene Player ―― NPC(庶務:諸星 真琴)



秘野森 : 行きますか!

GM : 行きます! 学校の屋上、諸星真琴。

ユヤ : もう通してもいいんじゃないのか!?(笑)

GM(真琴) : 「ここならっ……窓から見られてもいない。香りも今のところしない……!」

シオリ : (笑)

ユヤ : 必死だよあの子!

GM(真琴) : 「もう……こんな状態は、一秒だって嫌なんだ……!」肩で息をしながら、屋上に呼び出した水波カオルに向かって刃を抜き放つ戦闘シーンです!

龍之助 : 【迷宮】。

ユヤ : やるのか!?

龍之助 : やる。

ユヤ : どっちかにダメージは入るかもしれないぞ?

龍之助 : ……。(ダイスを持つ)

ユヤ : うおーー、何だ! どうしたんだ!

秘野森 : 嫌なのは、ここで戦闘に入って、真琴がわざと脱落してカオルへのプラスの【感情】を持たされて、最終戦闘に乱入してくることだけど。

ユヤ : それか。……それか!?

龍之助 : 《結界術》、判定成功。

GM : 《結界術》! ふっふっふ……9!

シオリ : しっぱい。

秘野森 : しっぱい。

GM(真琴) : 「ああ……! 何故! 何故届かない!!」

龍之助 : 「ごめんな真琴ちゃん。――邪魔、して」

GM(真琴) : 「くッ……!! どこだ、どこから!」

秘野森 : ここで発生するドラマシーンで、引きずり出して話を聞いてもいいんだぜ。

GM : それがいいか! 詰問するシーンをやろうかと思うんだけど、どう思う?

ユヤ : いいと思う。

龍之助 : 受けて立ちます。

GM : 分かった。では!




GM : ドラマシーン! 邪魔されたのが分かった真琴は階段を駆け下り、

秘野森 : さあ、場所はどこだ!

GM : (ころころ)……「校庭」!

ユヤ : かなり一気に駆け下りた!(笑)

龍之助 : ちょうどいい。こっちはさっきの「いってらっしゃーい」を終えて、体育館から出てきたところ。駆けて来る気配に気づいて、体育館裏のほうへ誘導する。

GM : 真琴はそこへ駆けつけます。



 体育館の壁際に龍之助を追い詰め、真琴は凄まじい剣幕で詰め寄った。


GM(真琴) : 「どうして、どうして邪魔をする! 気づいているんだろう、この事態を! この異常に! 気づいていないとは言わせない……!」ぎらぎらとした目で睨みつけます。まるで視線が刃のようだ。

龍之助 : 「気づいてる? ああ。お前が俺はまだ気づいていないだろうと思っているところまで気づいているよ」

GM(真琴) : 「何?」

龍之助 : 「お前は」



 龍之助が、笑みを消して一歩間合いを詰めた。


龍之助 : 「奴の駒なんだろう――『契兎』」

GM(真琴) : 「!」

龍之助 : 「……」

GM(真琴) : 「で、でも! でも、この状況にはもううんざりなんだ! もう、あいつを主人と仰ぐことはッ」

龍之助 : 「お前の主人は忍者だ。忍者が、自分のたかが駒を、性質も計算しないで配置したと思うか。お前がこうなることを予測していないと思うか」

GM(真琴) : 「…………」

龍之助 : 「(上から覗き込み、温度のない声で)いいか。お前は駒なんだ。奴の有利に動くようになっているであろう駒なんだ」

GM(真琴) : 「あいつの気配を見ただろう! 今のあいつは」

龍之助 : 「終わらせたいと言ったな」

GM(真琴) : 「ああ」

龍之助 : 「奴を倒したいんだな」

GM(真琴) : 「ああ! この異様な事態が終わるなら、何だってする!」

龍之助 : 「――分かった」

シオリ : う。

龍之助 : 「奴を倒すと言うんなら。……それは俺の目的ではないが、俺の支えたい奴の目的だ。条件によっては手伝おうじゃないか」

ユヤ : ……お?(龍之助の【秘密】を再確認している)

GM(真琴) : 「しかし! ……遅い、遅いよ、また日が落ちる……!!」

ユヤ : まだ行動してないよ!

GM : あ、そうだ!

龍之助 : 「お前、忍者として物を調べることはできるか?」

GM(真琴) : 「ああ」

龍之助 : 「生徒会の君以外の女の子の【秘密】を渡してくれるなら、奴を倒すのに協力しよう。俺1人じゃあない。俺が動かせる総ての面子で」

GM(真琴) : 「……」

龍之助 : 「やれるか。やれないか」

GM : ……やります。日が落ちる前に! シオリの秘密を抜きます。……3。失敗。

ユヤ : あ゛ー!!(笑)

秘野森 : こればっかりはな!

龍之助 : 仕方がないな!

GM : じゃ、成功するまでのつなぎとして、今持ってるのを渡そう。この場所から脱出するのに力を貸してくれるなら、それは彼女にとってとても魅力的な提案だ。

龍之助 : ……。(何も言わない)

GM : 天波熊野か、水波カオルの【秘密】。

龍之助 : カオルのは持っているのでユヤちゃんのを。

シオリ : 共有でこっちにも。

龍之助 : はいっ。



シオリ、龍之助、秘野森は熊野の【秘密】を読む。



【秘密】(天波 熊野)
「実はあなたは死んでいる。今、あなたは生きているが、なぜか、死ぬ前のことがあまり記憶に残っていない。ただ『月読』と呼ばれる人物に殺されたことだけは覚えている。あなたの【本当の使命】は、『月読』が誰かを捜すことである」


龍之助 : ――……

秘野森 : ……なるほどなるほど。

シオリ : ほー……

秘野森 : じゃ、もう、【本当の使命】はおめでとうございますということだな。

ユヤ : そう! こんなに情報特化のキャラにしたのはこのせい!

シオリ : なるほど!




GM(真琴) : 「さあ」

龍之助 : 「……いいだろう。『月読を殺そう』。」

ユヤ : 言った瞬間に日が落ちて、

GM : 時間はまた繰り返す。9月30日が、終わります。