◆ オープニング・シーン03 ◆ 「幕内の事情」


 Scene Player ―― "腐肉漁り"永倉 高利

 Scene Card ―― ニューロ(逆位置)



RL:(シーンタロットを見て)うーん未完成。

永倉P:撮り始めてねえからな!!

瀬戸ハヤテ:(顔を覆う)


RL:次はプロデューサーの部屋です。あっちの方の部屋で監督がうんうん唸ってるその頃。

伊達監督:「うーん、うーん……」

RL:あっちこっちから、嬉しくない電話が掛かってきます。

永倉P:「もしもし? はい、今やってるところです。進捗? 進んでますよ、進んでます。ご期待しといてくださいね」ぶつっと切って「くっそ!」

伊達監督:(笑)


銀行、交渉中だった芸能事務所などから次々と、

ことごとく「お断り」の連絡ばかり。


RL:「はは…… その、上がりましたら観に行かせて頂きますので。それでは」

永倉P:「ええ、どうも」(切って)「クッソ、二度と使わねえぞこの野郎!」

瀬戸ハヤテ:お祈りされた……(笑)


RL:他にも、貸スタジオから「今からのオーディションは現実的じゃないと思いますけど」

永倉P:そんな事ァこっちが一番よく分かってんだよ!!! ポケットロンをソファに投げます(笑)

RL:ソファなあたりギリ理性がある(笑)それから、ちょっと大事なところから。

永倉P:どこ。

RL:債権者。

永倉P:「(正座)あ、はい、どうもすいません」

瀬戸ハヤテ:態度!(笑)

RL:「試写会は予定の日にちゃんとやって頂けるんですよね?」

永倉P:「ええ、その予定です。順調に進んでます…… ので」

RL:「それは良かった。こちらも裁判沙汰にしたいわけではないので」

永倉P:「もちろん、もちろんこちらもそのようなことにならないように進めておりますので」

RL:「必ずお願いしますよ」

永倉P:「はい。映画は必ず完成させます」


永倉P:「……(かなり真剣な溜息をつく)」


RL:ちょうど監督の部屋から「それじゃダメなんだよ!」っていう声が。

永倉P:「まだダメ出す段階じゃねえだろ!?」w


永倉プロデューサー

永倉プロデューサー
(Picrew「小首を傾げるメンズ」まと様)
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