◆ リサーチフェイズ:シーン07 ◆ 「危機一髪の脱出シーン」


 Scene Player ―― "打ち上げ花火" 伊達 康介

 Scene Card ―― アラシ(正位置)



リサーチ最初のシーンはFS判定。


★フォーカス判定「危機一髪の脱出シーン」

・内容:PCたちの映画会社の事務所から脱出するFS判定。ドアの前および建物の周りを包囲しているレッガーたちを突破せよ。

 完了値は13、敗北条件は3カットの経過。支援判定の指定技能は〈電脳〉〈射撃〉〈交渉〉。


RL:このシナリオのフォーカス判定では、キャスト達に有利なシナリオルールがひとつ適用されます。


判定時に演出(どう動くかの描写、セリフなど何でもよい)を行うとボーナスが発生する。

進行判定の場合、獲得する進行値に+1。

支援判定の場合、対象が次に行う進行判定で獲得する進行値に更に+1(合計+2)。


RL:また、神業の使用は「達成値23」を出したものとして扱います。

伊達監督:りょうかーい。


イベント(初期)

初期:ドアの外から、君たちを脅迫するレッガーの声が響いている。脱出にあたり、外の状況、相手の配置などを出来るだけ把握しておきたいところだ。

指定技能は〈知覚〉〈電脳〉、目標値は10。


まず監督が、レギュレーションの「アクト中の使用経験点は30点まで」のうち5点を使用し、ハヤテにハート(家族)でコネを取得。


伊達監督:支援判定。瀬戸ハヤテへの〈コネ〉を使ってハートの9、達成値13で成功。脚本を見せながら書き加える。『ハリー、扉に駆け寄り、探偵事務所に複数仕掛けられた警備カメラで相手の位置を確認する』

RL:おー! ではこれで、支援判定成功に加え演出も加わっているので、次のハヤテの進行値が「+2」されます。


瀬戸ハヤテ:では進行判定を行います。〈知覚〉がアクション技能扱いになるので、1レベルだから〈運動〉だけ組み合わせて、スペードの3で14。これで成功、演出を加えます。『随分と旧式の武器を使っているようだな』

RL:「な…… ああ、カメラか」

瀬戸(ハリー):『音だけで分かるさ』

RL:「なんだと」鼻白むのは、集団の中で際立つゲスト2人のうちカゲ◎の方。レッガー◎の方が割って入る。「趣味、ってやつでねえ。イイとこ見てんじゃねえか探偵さん。さ、その賢いおつむのまんま、ここを開けちゃあくれねえか(銃床でノック)」

瀬戸(ハリー):『分かるのは、それじゃあその扉は破れないってことだ』

RL(レッガー):「ほほう……?」

瀬戸ハヤテ:と話している間にカメラの画像を確かめます。

RL:なるほど。……囲まれている。ビルの周囲も。

瀬戸ハヤテ:「(きょろきょろ伊達と永倉を見る)」どうすんのこれ!? って顔しますw

RL:進行値はこれで2、監督の支援の+2で4まで一気に進めます。ということで、進行値3を過ぎたのでイベント発生。


進行値3:ドアや窓を開ける直前のタイミング。可能な限り有利な状況を作っておくべく心理戦を仕掛けることができる。

進行判定の「技能」を〈交渉〉〈心理〉に変更する。


永倉P:こっち側の得意分野に回ってきた。CS7で進行判定します。スネークスロートで弱弱しい声を作って、「しょ、所長! 通報しました!」と助手っぽく。

RL:助手さんいた。

永倉P:交渉単体で判定。〈虚言〉で修正が入ります。

RL:そのまんま大嘘だ!

永倉P:クラブのQで達成値20。

伊達監督:20出た。差分値10か。

RL:演出修正も加え、進行値が3進みます。1カットで7まで進みました、凄いな。レッガートループ連中が「通報」に動揺したところへ、ゲストの男が振り返って「落ち着け、バカ野郎!」とどやしつけるので隙ができます。出られそうだ。

伊達監督:よし、出るぜ!

RL:6を越えましたのでまたイベント。


進行度6:いざ外へ。レッガーたちは武器を手に群がり襲い掛かって来る。エルシーを守りつつ、彼らを蹴散らして突破口を開くのは並大抵のことではない。

進行判定の「技能」を〈白兵〉〈射撃〉に、目標値を11に変更する。


RL:次のカットになります。セットアップが無ければイニシアチブ。

伊達監督:瀬戸に支援をし続けようか。「よし。タカちゃん、いいこと思いついちまった」

永倉P:「あん?」

伊達監督:脚本にも書き加えながら。「『脱出する探偵ハリー。彼は表扉に取り付けた爆弾によって相手の混乱を誘うのだった』……丁度ほら、花火のCMの時にもらったやつあんじゃん!」

永倉P:しかめっつらで頷く。

伊達監督:窓からぽぽぽいと投げると、パパパン! シュウー! って。

RL:(レッガートループ)「うっ、何だ!?」って花火だこれ!?

伊達監督:ということで〈交渉〉。「瀬戸ちゃん、セリフ!『探偵事務所に、何の準備もないと思ったのか?』」

RL:クラブの6で達成値15、成功してますね。これで、またハヤテの進行値に+2のボーナスが加わります。


永倉P:エルシーさんの腕を引いてそっと探偵の傍に寄せる。

エルシー:「あ、あの、ハリーさんの助手さん、ですか?」

永倉P:「いいですか。先生から離れないで」

エルシー:「はい……!」

永倉P:離れ際に瀬戸に「車」と一言だけ伝える。社用のバンが車庫にある。


瀬戸(ハリー):渡された台本をちらっと見て。『探偵事務所に、何の準備もないと思ったのか?』

永倉P:パパン、パン。

瀬戸ハヤテ:(監督なに使ったの!!?)

瀬戸(ハリー):エルシーを抱えて一足飛びにドアの間際まで行って、ガッと開いた扉を支点に回転蹴りをかまして蹴散らします。

RL:(レッガートループ)「うわあああ!」

瀬戸ハヤテ:っていうのを〈白兵〉〈運動〉で判定。クラブの4で達成値15。

RL:進行値2に支援の2を入れて、また4進むね。早い!

永倉P:すごい進むな!

瀬戸ハヤテ:車庫の方へ走って行きます。


伊達監督:それを見ながら「タカちゃん、やっぱり奴が主演って選んだオレの目は正しかっただろ!」

永倉P:「正しかった。正しかったからカメラ止めんじゃねえ!」

伊達監督:「あたりきよォ!」自分のカメラに加えて、警備カメラの映像も使おう。パンする代わりにどんどん切り替えてく感じで。

RL:ハヤテに蹴られてもつれて倒れた部下たちを、レッガー◎の奴がどやしつけて叩き起こしている。「さっさと行け、行け!車に乗る前に止めろ!」

瀬戸ハヤテ:初めて生で見て(うわ本物怖っ!)って思ってる。

RL:ペルソナレッガーだもんね。こわいね。


進行度10:何とか包囲網を突破したが、レッガーたちは銃弾をばら撒き怒号を発しながら追ってくる。一気に距離を離して奴らを撒け!

進行判定の「技能」を〈運動〉〈操縦〉に、目標値を10に変更する。


RL:制限に「〈操縦〉判定はヴィークル所持キャストのみ可」があります。

永倉P:俺だな。持ってる。CS7、進行判定。

RL:うまく行くな君たち!?

永倉P:蹴散らして2人が車に乗り込んだところへバン! と運転席に飛びこんで。「よし乗ったな」銃弾が後ろから撃たれ始めたところで「……マジだと、結構、怖ぇな……」

RL:相手はプロだ。殺気が凄い。

永倉P:「だがまあ、イイ映画のためだ。――映画のためだ」ギリギリまで引きつけて、カッとライトで照らし出してエンジンを吹かします。

RL:おお……!!

伊達監督:カメラでギリギリまで撮ってるのでそのあと最後に乗りこみます。

永倉P:「早く乗れバカ!!!」

伊達監督:頬を銃弾が掠めるんだけど、興奮しきってて「すげえ! すげえよタカちゃん!」

永倉P:「バカ! このバカ!!」引っ掴んで引きずりこみます。

伊達監督:引きずりこまれます。

永倉P:カメラがブレても編集しろ、音声も後から何とでもなる! 〈操縦:地上車両〉クラブのエース。21。

RL:これで演出修正含めて進行値3、進行度13を越える。OK、2カットちょうどでクリアです! 後ろからレッガーたちの怒号と銃弾降り注ぐ中、車は走り去っていきました。


RL:車がスピードを上げると、レッガーたちは諦めてばらばらと立ち止まる。リーダーらしきレッガー◎の男は手を叩いて大笑いする。「ハハ、何だ、大したヒーローが出てきやがった! 映画みてぇな下らねえこともあるもんだ!」



「(不意に笑みを消して)……なめやがって。 夜明けまでに全員、ぶっ殺してやるからなァ」