◆ リサーチフェイズ:シーン11 ◆ 「古い書き割り」


 Scene Player ―― 瀬戸 ハヤテ

 Scene Card ―― フェイト(正位置)



RL:……(シーンカードが空気を読み過ぎて絶句している)

永倉P:繋がって行くなあ……


RL:エルシーが、『ハリー』を父の想い出の場所に案内するシーン。他のキャストが登場したい場合は、〈社会:N◎VA、ストリート〉10。

永倉P:舞台裏でやりたいことが多いんだよな。

瀬戸ハヤテ:ウッス、ひとりで頑張ります。


RL:さっきの倉庫を出て、本当に数十メートルくらいの所。時刻は2時が近づく頃。雑居ビルが密集する一角、その中でも特におんぼろの小さなビルの二階を指してエルシーが言う。

エルシー:「ハリーさんのほうがご存知のことと、思うんですが……。父の探偵事務所は、ここにありました」

瀬戸(ハリー):『あの頃と、何も変わっちゃいないな』

エルシー:「ごめんなさい。私では家賃が払えなくて手放してしまったんですけど、なんだか色々あって、今はビル自体誰も住んでいなくて、管理もされてないみたいです」よく見るとほとんどの窓ガラスが割れ、階段も一部崩れて見る影もない。

瀬戸ハヤテ:変わっちゃいなくなかった!w

RL:ぼろいだけ、ぼろいだけ!w

エルシー:「あの写真も、事務所で…… ここで撮ったんですよね。ハリーさん、憶えていますか?」

瀬戸(ハリー):その問いには答えずに。『――覗いてみるかい?』

エルシー:驚いた顔をしてから泣きそうに笑う。「その勇気が出なかったんです、ずっと。……ハリーさんと、一緒なら」

瀬戸(ハリー):『では、行こうか』(片手を差し出す)

エルシー:頬を少し赤らめて、そっとその手を取ります。


RL:ドアの鍵はとうに壊されています。中は物盗りに荒らされきってめちゃくちゃですが、形としては確かに探偵事務所とまだ分かる部屋が残っています。

瀬戸(ハリー):『やれやれ、こいつは酷い』

エルシー:弱々しく笑って。「ほんと、ですね」デスクに歩いていって、父の座っていたのだろう椅子におずおず触れています。

瀬戸ハヤテ:何か手がかり無いかな!?(きょろきょろ)

RL:父親が亡くなったのは4年も前で、今回の事件に関わる手がかりらしい手がかりはないです。調べる場合、役に立つってものじゃないけどいちおう対象はあるにはある。〈知覚〉で10以上出せる?

伊達監督:判定失敗して、カード交換しちゃってもいいんじゃないの? 

瀬戸ハヤテ:……。いや、行く。〈知覚〉〈運動〉で21。(ジョーカーを出す)

ALL:!?

RL:や、役に立つものではないよ!?

瀬戸ハヤテ:(頷く)

RL:わかった。――エルシーが触っているデスク。ああいうの、右下あたりに大体大きい引き出しがついてるよね。その中に、あの写真でケーキの横に写っていたワインの瓶が隠れています。中身はちょうど半分だけ残されています。

エルシー:「――それは」

瀬戸(ハリー):『……奇跡、と言うほかないな』

エルシー:「……はい……」涙ぐんで頷きます。「父さん、ハリーさん来てくれたよ……」とデスクを撫でて。

瀬戸(ハリー):「全部終わったら、みんなで飲もう」

エルシー:「はい」


伊達監督:「なんて良いシーンなんだ……!」

永倉P:下がれ! おまえ舞台裏!w

瀬戸ハヤテ:伊達さん永倉さん、ハリーさんどんな人か教えて!?

永倉P:調べてやんねえとこいつ何も分かんないでハリー演じっ放しだよ!w

伊達監督:だなw じゃ、舞台裏で【エルシーの父の相棒】の情報収集判定をします。

RL:役作りヘルプにw

伊達監督:そうそうw 




★舞台裏

まず伊達監督が【エルシーの父の相棒】の情報収集判定に成功。

【エルシーの父の相棒】

〈社会:ストリート、メディア〉〈コネ:ハリー〉

09:
N◎VAの探偵だったエルシーの父の相棒。
変装・潜入を得意としており、情報収集に活躍していた。

11:
変装技術は見た目だけでなく、プロ級の演技力を伴っていた。
また、潜入時には電脳上からの工作も併用した(スタイル「ニューロ」)。

13:
相棒との仕事は裏の姿だった。表の顔はCMEの俳優。
このことはエルシーの父も知っていた。
アイザックの死から少し後、内部の人間関係の拗れで仕事を干され、姿を消した。

14:
CME時代、たった一度、映画の主演をする予定があった。
その映画の企画は、結局予算の都合がつかずに立ち消えとなってしまった。


永倉P:ニューロか。すげえ偶然だな。

RL:だね。ハヤテそれっぽいことできる。


ハヤテはクロガネの〈フォルム:アイコン〉であるため、神業《万能道具》が《電脳神》の効果になる。


永倉P:これは一気に興味がジョシュに行ったな。【ジョシュ】の情報収集判定をします。〈社会:N◎VA〉、スペードのキングで達成値15。

RL:ではどうぞ。


【ジョシュ】

〈社会:企業、メディア〉

12:
ヘイロン・ケミカル第四総務部の下っ端。ゴールデンドラゴン・ピクチャーズ(※)関連の非合法活動が多い。

14:
ライバル企業の内部の人間が「運悪く行方不明になった」隙を狙い、その人物に成り変わって潜入するスパイ(スタイル「カゲムシャ」)。
今回の入れ替わり予定の対象(宿主)は、エルシーの見た【殺された男】。

15:
特定の主に仕える影武者としてではなく、次から次へと他人に成りすまして生きる、この【顔のない男の過去】には不明な点が多い。


※ヘイロンが出資している映画会社。BHD P.23掲載。


RL:【殺された男】は、あの「黒い袋」の中身ということですね。

伊達監督:まさかあれが情報項目に。

RL:そして【顔のない男の過去】のキーワードを手に入れたキャストがいるので、次のシーンではイベントが発生します。