Scene Player ―― “フェイタル・ゾーン”渡辺 三郎
GM : では、次はフェイタルゾーンのシーンです。ハンドアウトに書いてある、休日の場面。……あれ、休日って何してる?
FZ : 金魚の水槽の掃除。
GM : きんぎょのすいそうのそうじ!!
FZ : そう。きんぎょ小っさい水槽に避難させて、内側磨いて干して、ポンプとかチェックして。大仕事。
あとり : 自分の部屋は?
FZ : あ、いや、それは後回し。
GM : なにその微妙な独身貴族!?
高原 : びみょうだ……(笑)
GM : じゃ、じゃあ、午前中の大仕事が終わって、ひと息ついて。ぴっかぴかの水槽で金魚たちは元気。
FZ : 「ふふん。達成感。さあ、昼は何を食べようか」とレンジに。
高原 : レンジに!(笑)
GM : 歩み寄ろうとしたところで、仕事用の携帯電話が鳴りだします。
あとり : ぷるるる。ぷるるる。
FZ : 「もしもし、私だ」
GM(馬伏) : 「あ、もしもし。渡辺?」
FZ : 「おぅふ!(奇声)」
GM(馬伏) : 「え、あれ? もしもし?」
FZ : 「フェイタルゾーンだ!」
GM(馬伏) : 「あれ、渡辺じゃないの?」
FZ : 「いや……うん、じゃないのかと言われれば……渡辺……だが……」
GM(馬伏) : 「よかったー。びっくりしたじゃん。久しぶり」
FZ : 「馬伏か。どうした?」
GM(馬伏) : 「うわ。はは。鋭いな。や、助かるよ。久しぶりでいきなり悪いんだけど、急ぎの頼みごとがあって」
FZ : 「なんだ、どうした」
FZ : 「何かあったのか?」
GM(馬伏) : 「いや、その……子供の運動会でさ」
FZ : 「ああ。元気か、たかし君」
高原 : たかしくんなんだ(笑)
GM(馬伏) : 「元気元気。リレーの選手だから絶対観に来いって言われてて」
FZ : 「ふむ」
GM(馬伏) : 「うち……ほら、かみさんが、さ……」
FZ : 「……ああ。そうだったな」
GM(馬伏) : 「共働きで俺より稼いでるから」
FZ : 「あ……あー?」死んでるかと思っただろ今の流れ!!(笑)
PL : (笑)
GM(馬伏) : 「で、かみさんが観に行ってんだけど、午後どうしても仕事行かなきゃで、交代しないとになって」
FZ : 「うむ」
GM(馬伏) : 「俺が今いるところ、いちおう場所とかいろいろ機密になってるところでさ。ほんとは誰かに頼むとか絶対ダメなんだけど、お前に頼めるかもって言ったら、彼ほど有能で実績のあるUGNエージェントであれば、ってことで!」
FZ : 「ふふん。そうだろうそうだろう。(にこにこ)」
GM(馬伏) : 「だからさ、お前くらい信頼のあるエージェントじゃないとダメなんだ。頼む! この通り!」
FZ : 「いいとも!」
GM : いいとも!?
GMも仰天する爽やかさで頼み事を聞いてやることにしたフェイタルゾーン。
きりりとスーツに着替え、玄関へと向かう。
GM : 金魚たちが水槽のこちら側に集まって、君の方を見て口をぱくぱくします。
FZ : 「可愛い奴らめ。行ってくるぞ、お前たち」
えさくれ、と言っていただけかもしれない金魚たちにびしっと挨拶を決め、
フェイタルゾーンは颯爽と仕事に出かけていった。
フェイタルゾーンのロイス、非オーヴァードのUGNエージェント馬伏は、
自分が今UGNの小さな施設の守衛をやっていること、
今日一日は当番なのだが、午後に急用が入ってしまったということを説明する。