Double Cross the 2nd Edition
シナリオ「 嘆 き の ラ ヴ ィ ー ニ ア 」

ミドルフェイズ

 苦労の末に見事(?)潜入を果たした“フェイタル・ゾーン”は
 病院内で変死事件についての調査を開始する。

 響子、沢口らの出あった事態を合わせると
 「ピアノ教師」「配達のバイトの青年」「ホームレスの男性」という
 関連性の不透明な3つの変死事件・行方不明事件が起きていることが判明。

 調査するうち、
 3人の被害者はそれぞれ佐多 美奈子が3ヶ月前に遭った交通事故の関係者、
 彼女の見舞いに来ていた人である事が見えてくる。




 別ルートで駒形教授が
 美奈子の保護者・佐多 成一(さた なるひと)について調査を進め
 彼が行方不明であるということ、
 彼女が成一から虐待を受けていたこと、
 成一が仕事もしていないのにやたらと金を持っていたことなどをの情報を得る。

 駒形教授は佐多 成一への金の流れを調査し、
 金を渡しているのが 医局長・安藤 泰三(あんどう たいぞう)であることを突き止め、
 “フェイタル・ゾーン”と共に 彼を問い詰める。

 安藤は、古い友人の駒形に
 美奈子が自分の隠し子である旨、成一への金は養育費と口止め料であった旨を告白する。
 そして、もうひとつ。
 「あの子は、は3ヶ月前の事故で、助からなかったはずの子なのだ」とも。

 安藤が詳細を話そうとしたとき、
 何者かの〈ワーディング〉により彼の言葉が途切れさせられる。
 それを真犯人からの警告と読み取った二人は、安藤への追及を中断して部屋を飛び出す。




 その頃、空紫の部屋。
 ベッド脇に吊られていた千羽鶴が突然空紫に襲い掛かる。
 ちょうど部屋にいた響子が彼を庇った。
 壊れた鶴を拾い上げた空紫は、折り紙の内側に書き付けられていたメッセージに気づく。

 “たすけて”

 …見れば隣の鶴にも、次の鶴にも、次にも。次にも。…すべての鶴の内側に。

 響子の制止を聞かず、美奈子を探しにベッドを出る空紫。
 響子も彼の後を追う。




 美奈子の病室へと向かう途中、
 通りがかった空き病室から、響子の同僚看護婦の悲鳴が聞こえた。
 響子は部屋に飛び込み、「シーツに襲われている」同僚を助ける。
 シーツから舞い散った粉状の物質を吸い込んだ瞬間、
 響子の体内で衝動(破壊)が爆発し、彼女はとっさに掴んだ椅子を人外の力で破壊してしまう。

 パニックを起こした同僚を、駆けつけた駒形、沢口らの協力もあって何とか落ち着かせ、
 先行した空紫を追う。




 空紫が到着した病室に、美奈子の姿はなかった。
 残されていたのは、ベッドの傍らから廊下へと続く血痕。
 それに、折りかけの紙の鶴。内側には震える筆跡の“たすけて”の文字。

 響子、駒形、沢口も遅れて到着し、
 スパイが情報を送っていた先が 神崎高明(ルールブック付属シナリオ「雪の人形」登場)とFHの研究者(フェイタル・ゾーンの元親友(ロイス))であることを突き止め、
 同時に、流された情報の内容…「アルファ・トランス」と「ブルー・フェアリー」についてとその経過…を入手した“フェイタル・ゾーン”と話し合う。

 その傍らで、黙って折りかけの鶴の続きを折る、空紫。

 一見、穏やかで読み取りづらい彼の様子に眉をひそめ、“フェイタル・ゾーン”が問いかける。
 なぜ、お前はそんな顔をしていられるのだ、と。
 そして続ける。
 空紫のもと受け持っていたクラスには、感染者や発症者、不安定な状態を呈している生徒が異常な確率で発生しているということ。
 そのかどで、彼はUGNの要監視対象となっているということ。
 彼のレネゲイドには、他のレネゲイドを変質させる素養が有るらしい。

 その性質を利用してのことだろう、
 「アルファ・トランス」には、空紫の血液が材料として使われているのだということ。




 美奈子の部屋から続く血痕は、ちょうど入れ違うルートを通って空紫の部屋へと続いていた。
 彼がいないと見るや、同年代の少女たちの6人部屋へと。
 折しもそこから上がった悲鳴に、沢口が駆けつける。
 
 少女たちは泣きそうな顔で沢口に伝える。
 ネグリジェを血に染めた美奈子がやってきて、
 「空紫先生はどこ」と言い残して窓から飛び降りた… と。

 窓に駆け寄った響子の高い知覚能力が、
 その窓の真下、遥か下階… 霊安室のある階層の窓が割れていることを捉える。

 霊安室に向かう途中、
 “フェイタル・ゾーン”が、病院地下のクローニング施設が不正使用されているという情報を得る。
 カードは、揃った。

 

目 次

 1. 参加PC

 2. オープニング

 3. ミドルフェイズ

 4. クライマックス

 5. エンディング


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